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文面があからさまにニンジャなのだ!

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以前紹介した『シャングリ・ラ』の、池上永一氏の作品。

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池上 永一

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文学部出身の友人と小説話をしてた際にも、
彼がプッシュしてましたし、
『シャングリ・ラ』の後書でもプッシュされてました。

さらに、仲間由紀恵主演で舞台・ドラマ化、ということで、
書店でもしっかり推されており、
文庫版4巻構成には一瞬怯みましたが、手に取ることとなりました。

全体のつくりのようなものは、同じ作者の作品だけあって、
『シャングリ・ラ』とかなり似てました。

主要登場人物の超人具合とか、しぶとさとか。
そして、それらの登場人物たちがぶつかり合うことによる、
目まぐるしい展開も。

ただ、『シャングリ・ラ』と違い、
いなくなる人物はしっかりいなくなります。
それが非常に効果的であったように思います。

先ほどにも述べたような、
濃い登場人物や、目まぐるしい展開に加え、
要所に出てくる琉球王国の「美」もまた魅力。
とにかく盛りだくさんな約1200ページでございました。

本作の魅力的な登場人物の中でも、
特に目立っていてなおかつ僕が気に入っているのは、
主人公の真鶴(孫寧温)と、ライバル(?)真牛(聞得大君)。

作中で絶世の美女として描かれながらも、
持ち前の聡明さで、登場人物同士の漫才的な掛け合いでは、
ツッコミ役に回る真鶴は、まさに仲間由紀恵さんのイメージですな。
知力で並み居る魑魅魍魎(な登場人物たち)と渡り合うカッコいい主人公です。

そして、ライバル真牛の下手をすると主人公を食いかねない、
キャラの濃さと、波乱万丈の人生ぶりには・・・

最初はとんでもない意地悪な悪役で、
彼女が転落を味わうことになった場面では、
「正義は勝つ!」なカタルシスを味わってしまいました。

彼女が神に近い地位から転落しながら、
しぶとく真鶴への復讐と復権を狙う様にはハラハラ。

そのせいでもっと酷い目にあってしまいながらも、
誇りを捨てない彼女には少しグッと来て、
彼女が初めて愛を知った場面ではもう完全に彼女の虜でした。


琉球王朝の盛衰をある程度史実に基づいて描いた小説ゆえ、
悲喜交々な最後を迎える物語ですが、
真鶴たち登場人物の魅力で、
その喜びも悲しみも一緒に味わえる感情移入度の高い良い小説でした!

『シャングリ・ラ』はそれほどおススメしなかったですが、
本作はぜひとも一度は読んでみて欲しいと素直に思えます。
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