官能小説とタバコと精力剤が好きなニンジャのブログ

お初。フランス書院の新レーベル、時代艶文庫をレビュー。
これは第2弾。歴史×エロに定評のある(？)、若月凛先生の作品。

京のとらわれ姫 (時代艶文庫) (2011/02/10) 若月凜 商品詳細を見る

時代艶文庫の前のＲ文庫は、タイトルの不穏さに臆してしまい、
結局手を出さずじまい。時代艶文庫も、若干Ｒ文庫系の臭いは感じていたのですが、
個人的に信頼できる若月先生が登場したので、手を出してみることとなりました。

時代小説要素が加わっても、タイトルで内容が大体わかる、
というのは官能小説のお約束。おかげで内容紹介が省けるｗ

とはいっても、さすがに「タイトル嫁。以上」では寂しいので、若干肉付け。

舞台は幕末。
昨年の大河ドラマで話題の人が大活躍していた、まさにその時代。

京の貧乏公家のお姫様が、
野心溢れる兄の企みの巻き添えを食い、
商人に買われ、飼われ、奴隷へと変わる物語。

調教モノということで、主役である姫の変化ぶりがやはり見所。

凛とした公家の姫が、内に持つ淫乱さをさらけ出し、
性奴隷と化したかと思えば、また元の姫に戻ろうとしたり、
しかしまた・・・という風に目まぐるしく変化していく様は、
ある意味、幕末動乱期の日本そのものとダブらせているのかもしれない。

せっかく幕末という時期をセレクトしたのだから、ということなのか、
カメオ出演的に、新撰組のビッグネームが登場します。

っていうかお姫はん、思い切り池田屋事件に巻き込まれてます。
大階段から落ちはしないが。

実在の人物、実際に起こった事件と、フィクションの人物を組み合わせる、
というのは読んでる方としても楽しいですが、書いてる方も楽しそうだなぁ。

『修羅の刻』読んでてもそんなことを感じますが、
やはり若月先生もそうなのかしら？

もともと時代劇も官能小説も好きなので、意外に面白かったのですが、
やはりこの時代艶文庫、どの層がターゲットなのかわからん。

なので、若月先生のような、信頼してる作家さんが登場しない限りは、
定期的に手を付けることは今のところ無いかな。